Liz

こんにちは!日本!!w
酒井くんとは同じコンテンツ(KONAMI)のシナリオを担当しました。
楽しかったね!!w 別エピソードだったので会わなかったけどww
ともあれ、今度こそココで共同作業(?)ということで、エライサさんとがんばりましょう。
そして、文章であれ、イラストであれ、遊びに遊び尽くしましょう♪
ヾ(*´∀`*)ノ゙

記事一覧(50)

あねきゃば!〜第4話『接触事故を起こしたら即通報』

晴れた休日。ふたりはレンタカーを借りて江ノ島に出掛けた。 「ほんまに大仏さん見られるんやなぁ」はしゃいでいる未散。馨は鎌倉の目抜き通りで縦列駐車にチャレンジする。「ああーぶつかる!ぶつかるで!」「うっさいなー。集中してん、騒ぐな!」こればかりは未散の言った通りになった。後ろのポルシェに軽く当ててしまった。 ポルシェのなかでは、IT社長の丸山 英司(35) が銀座のマダム・蓉子(42)とイチャついていた。英司は車体が少し揺れて、前の軽自動車がポルシェに接触したことに気づいた。双方が車を降りる。「困るなぁ。先週、納車したばかりなんだけど」「すんません。先週、免許とったばかりなんです」 馨が頭をさげる。「ああ、傷になってるね」 英司が指差すが、目で確認できないほど。黙って聞いていた未散だが、ポルシェから数センチに顔を近づけて「どこですか、傷なんてありませんやん」言い放った。 「キミ、ぶつけておいて開き直る気?」カチンとくる英司。慌てて蓉子が「まぁまぁ。いいじゃない、英ちゃん」英司をなだめる。「これからは気をつけてちょうだいね」蓉子の色っぽい仕草にポーっとなる馨。ますます英司はカチンとする。 「蓉子さん、こういうことはキチンとしなくちゃ。車検証、見せて。おまわりさん呼ぼうか」 「そんなんせんでええやん。馨も謝って、蓉子さん許してくれはったやん」 「キミ、それがポルシェにぶつけた人間の態度?」 「せやから、これは馨が悪い。けど謝って、蓉子さんはそれでええっちゅうてんやんけ」 「謝って済む問題じゃないだろ! だいたいコレは蓉子さんの車じゃないんだよ!」 ムッとする蓉子。「英ちゃんたら……ずいぶん大人げないのね」「キミだって簡単に『いいじゃない』って、そりゃないだろ!1500万だぞ!」 「あんた金持ちやろ。ポルシェ買うたんやろ。1500万ちゅーたら、おとんの借金返せる額やで!うちはその1500万のために身ぃ削ってキャバで働いてんねんで!」 「ミチルおさえて、俺がぶつけたんやから」 「馨はいらんこと言わんでええ! なんで金持ちに金たかられなあかんねん!」 「金をたかる…?…… アハハ、キミ、ちょっと面白いね。キャバ嬢なの? どんな店がキミみたいなコを雇うんだろうねぇ」 「渋谷vanillaの売れっ子や! あのくされアヤノがおらへんかったらナンバーワンのミフユちゃんや!」 「ミチル、いらんことゆーな! 破滅させられる!」
 少し感心する英司。「へぇ〜。で、こちらの彼氏はお客さん?」 「彼氏やない。うちの自慢の弟や! 将来はテレビでひっぱりダコの弁護士さんになるんやで。裁判であんたをギャフン言わしたるわ!」 今度は蓉子が感心する。「あら弁護士さん?」 「ふぅん、よく解ったよ。それじゃぁキミの店に取り立てに行くとしよう」 「来れるもんなら来てみぃ! 塩まいたる!」
 笑いながらポルシェに戻りかけて、振り返る英司。 「それからね。キミ、ナンバーワンになれると思うよ」指でバキューン☆ 「うわっサブ! なんやアイツ!」身震いする未散。「どないすんねん、おーごとやで」違う意味で身震いする馨。 ポルシェの車内では蓉子がむくれている。「ヒドイわ、英ちゃん。あんなお嬢ちゃんと浮気する気なの?」「退屈しのぎだよ。あのテの女ってどーにも……グッとくるね」ニヤッとする英司。  江ノ島を散策し、海鮮丼を食べ、鎌倉で大仏を見るふたり。さっきのトラブルなど、どこ吹く風。はしゃぎまくる未散。はじめはブルーが抜け切らなかった馨も次第に日帰り小旅行を楽しみだす。 帰りは大渋滞。ふと横を見ると、眠りこけている未散。「しょーもないねえちゃんやなぁ」微笑む馨。と、そこでパクッと起き上がった未散が「オシッコ!オシッコしたい! 馨、オシッコさせてーな!」「……ほんまにしょーもないミチルや……」呆れる馨。  レンタカーを返し、家に帰り着くと、門前にうずくまる人影。 「誰かおるで。茉莉花やろか」 「いや、男や」 「いつかのコンビニの酔っ払いやろか!? どないしよ」 「いや……それよか、いつかのコンビニさんかもわからん……。なんや今日サブいことばかりや。ミチルのせいやで」 「コンビニさんってなに?」 男の影が立ちあがる。満面の笑みで手を振っている。善光である。 「あかん……やっぱりコンビニさんや……」 つづく←第3話『縦列駐車にコツなんてない』→第5話『標準語でも関西弁でもイケてるのはイケてるヤツだけ』

あねきゃば!〜第2話『脱・お嬢』

未散がキャバ嬢になってから、一年。炊事、掃除、洗濯、ゴミ出し……大学生になった馨は大忙しだった。 合コンもすっぽかし、下校を急ぎ、夕飯の買い出しに寄る。早めに夕飯を出さなくては未散の出勤に間に合わない。「売れっ子になったるでえ〜」の言葉通り、未散はその愛嬌と美貌でナンバーワンへと登り詰めようとしていた。 「ミフユちゃんはキレイなのに大ざっぱな性格で。そのギャップがイイんだよな」と、指名数もうなぎのぼり。それを良く思わない者もいる。先輩キャバ嬢・アヤノ 22歳。本名は中澤芽衣 (メイ/ 25)。芽衣は未散が入るまで揺るぎないナンバーワンの座に君臨していた。壮絶な客の奪い合いが始まる。 客にボトル一気飲みを強要された未散は、やんわり断ろうと四苦八苦していた。その男は大手銀行の業務部長で、毎回大金を落としていく。「なんだ、キャバ嬢のくせに。飲むのが仕事だろ!」そこに芽衣が現れ、未散からボトルを掴み取って飲み干してしまった。男は大喜びである。「アヤノちゃんイイ飲みっぷりだねぇ!決めた、これからはアヤノちゃん一本だ!」上客を逃しかねないピンチを救い、フロアマネージャーも芽衣を大絶賛。勝ち誇る芽衣。未散はというと、肌寒いなかでのチラシ配りや、ショボい一見さんのサポートばかりに回されるようになった。 芽衣の扇動でキャバ嬢仲間らにも邪険にされ、ひとり帰宅する。 履き慣れないハイヒールで靴擦れも酷い。 「コンビニで夜食、買うて。熱い風呂はいって。ジャージーで寝よか……」と、近所のコンビニに入るとタチの悪そうな男がいる。 「おねえさん、どちらでお勤め? 指名しちゃおうかな」少々ひるむも笑顔で返す未散。「ぜひお願いしますぅ」「じゃあ、今すぐお相手してよ」 振り切ろうにも相手は酔っていてしつこい。店員の葛西善光 (37)もオドオドするばかりで、どうしていいかわからない様子。 「うちのねえちゃん、疲れてるんで。離してもらえます?」 振り返ると、馨が男の肩を掴んでいる。男は逆上して「表に出ろ!」と、馨の胸ぐらを掴んだ。『馨が危ない』……そう思うと未散に力が漲る。「なんや、このエロ親父! 馨に手ぇあげよったら警察呼ぶで!! キャバ嬢かてプロや、店来て金払えや!! 世の中カネじゃ!ボケカスが!!」 凄まじい剣幕でまくしたてた。男は舌打ちをしながら退散。興奮冷めやらぬ未散は、善光にも矛先を向けた。「おまえもカネもろてそこにおるんやろが! あないなヤカラ追い出さんでどないすんねん。しょーもないアホ店員が!」 善光は面食らっている。馨が「すんません、この次はようしたってください」と、会釈して未散を連れ帰った。  家に帰ってから、未散は泣きじゃくっていた。 「泣くなや。俺が迎え行って、なんも起きんかったんやし」「なんも? あんなんサイテーやん。うち、変わってしもた? 昔のミチルとちゃうやん」 「しゃあないやん、もうお嬢やないんやし……。 けどな。ミチルはミチルや」 「無理せんでええわ。こないなねえちゃん、イヤやろ」『そんなわけない』──その言葉の代わりに、馨は膝を折って未散の顔を覗き込んだ。「なぁ、ミチル。……髪の毛、洗ったる」「髪の毛?」「ミチル、よう言うてたやん。ちっさいころ母ちゃんに髪の毛洗ってもらうん、サイコーに気持ち良かったって。俺が洗ったる」 レトロなタイル張りの風呂場。ジャージのまま浴槽に入った未散が頭を出して、馨が髪を洗ってやる。 「巻き髪て、めっちゃ汚れる。ああ、くすぐったいわ!」 「がまんしーや」 「長いこと美容院、行ってへんし。なんや人に洗ってもらうん緊張するわ」「なにを緊張するん? 弟やろが」「弟やから緊張するんやっ」 洗い髪のまま、未散はすやすやと眠った。翌日は、最高の笑顔で出勤することができた。数日後。講義を終えて教室を出ようとしていた馨を「あの〜」情けない声が呼びとめる。振り返ると、爽やかなポロシャツ姿のコンビニ店員・善光。 
「えーと、どちらさんでしたっけ?」  「近くのコンビニの……」 
「ああ、あんときはどーもすんませんでした。ねえちゃんが乱暴なこと言うて」 
「いえいえ、とんでもない! 僕もお姉さんを助けてさしあげられず……情けない」 
「うちのガッコになんの御用ですか?」  「あはは、恥ずかしいな。僕、生徒です。偶然ですねぇ、同じガッコ。いい歳してオカシイでしょ。弁護士になりたくて。オカシイよね」  「いや、そんなこと……」  「ところで、お姉さんはカレシとかいるのかなぁ、なんて。イヤだな、オカシイよね」  「いや、そんな…… って、えぇッ!!?」 つづく→第3話『縦列駐車にコツなんてない』←第1話『ミフユ爆誕!!』

あねきゃば! 〜第1話『ミフユ爆誕 !!』

東京、恵比寿の端っこ、小さなあばら屋。 ほんの一年前まで、ここに佐久間家の父、長女、長男が暮らしていた。 しかし、今は姉弟ふたりきり……。ほんの二年前まではと言うと、一家は芦屋の豪邸で暮らしていた。 母親は若くして病気で亡くなった。長女の未散(24) が7歳の頃だ。未散は母親代わりとして弟の馨(19) を立派に育てようと、身の回りの世話や躾をしてきたつもりでいるが、いつもなんとなく間違っている。馨は度々、姉の言葉を鵜呑みにして学校で恥をかいていた。いつからか「ねえちゃん、それはちゃうやろ」と、未散が馨から教わることが多くなった。ついには、『ねえちゃん』は『ミチル』と呼び捨てになった。未散は有名女子短大を卒業し、23歳になった。見合い相手との交際も順調で花嫁修行を始めていた。相手は父・和明(53) が役員をしていた会社の社長令息、東條 政宗(27)。ケチのつけようのないハンサムでインテリジェンス溢れる青年だが、どうも馨は政宗を好きになれない。「お父ちゃんのためやで、どーせ他に好きな男もおらんし」未散は馨を窘めた。 そんなある日、事件が起きた。いつものように和明はハイヤーで会社に向かった。ところが水道管破裂のため道路が封鎖。取引先との重要な会議があり、急いでいた和明は渋々地下鉄に乗ることにした。「地下鉄なんて、何年振りやろ」そう思いながらホームを歩いていると、化粧を直している女子高生グループに行く手を遮られた。「ホームを塞ぐな、こんなとこで化粧しよって……非常識やないか」注意する和明。女子高生の一人が「あのオヤジめっちゃムカつくわ」と呟く。電車に乗り込むと和明は女子高生に囲まれてしまった。朝の通勤ラッシュ。混み合った車内で女子高生が叫ぶ。「このおっちゃん、うちの尻触ったでー!!」「うちも見た!」「チカンやー!」 略式裁判となったが、和明の無実は証明されなかった。解雇された和明は未散と馨を連れて、再就職のため東京に移り住む。それが、恵比寿の端っこの小さなあばら屋。和解金を支払い、退職金も下りずじまいだったが、豪邸を売った金で家族3人暮らしていくことができた。 正義感の強い馨は弁護士を目指していたが、今回の和明の『冤罪事件』で、より一層決意を強くした。それは一家の希望でもあったので、苦しい家計から学費も確保しなくてはならなかった。 「気持ちだけでも明るくな」未散があばら屋の壁をピンクの壁紙に変え、レースのカーテンを飾った。結婚話は破談となったが、落ち込んだ様子はない。「うちも料理くらいするわ」 ところが。未散が家で煮物を焦がしていた頃、受験間近の馨が予備校にいた頃、緊急の連絡が入った。昔のツテを頼りに面接を受けていた和明が、ホームから線路に飛び込んだと言うのだ。何本もの面接に失敗し、過去の栄光を失い、辱めの言葉を受けての投身である。病院に駆けつけた未散と馨は、青ざめながら医師の診察を待った。不幸中の幸い。電車が駅に近付いていなかったため、和明はかすり傷を負っただけであった。胸を撫で下ろす姉弟。しかし…… 電車1両を1分間止めると2千円の罰金。10両編成の電車が35分間停止して70万円。後続の電車が10本止まって700万円。上下線会わせて1400万円。これほど多額の罰金が科せられたのである。  「自殺しよ思て、なんで電車が来いひんタイミングやの!? おもろいわ」未散が笑う。「笑うとこやないやろ」馨がツッコむ。「なんにせよ、無事でなによりや」 未散に深刻さは微塵もなかったが、和明は俯いていた。 『これほど大変なことをしでかし、とてもおまえたちに合わせる顔がありません。必ず再就職して金を送ります。姉弟、仲良く暮らすように。すまん』 馨が和明の書き置きを見つけたのは翌朝のことだった。  「おとんも悪怯れることないのになぁ」さすがの未散も少しションボリしていた。「逃げたんやろ」すかさず馨がツッコむ。すぐに顔を上げる未散。「とにかく……」 
「馨が夢、諦めることない!うちがなんとかする」 こうして、馨の弁護士となる夢を叶えるため……未散はキャバクラ嬢となった。 源氏名は『ミフユ』。「21歳でーす☆」 つづく→第2話『脱・お嬢』

あねきゃば!〜登場人物表

エセ関西弁御免っm(_ _)m 2005年制作プロット改訂版。わたしのプロットには、源氏物語にちなみ、よくカオルとアオイが出てきます。特に源氏物語が好きとか詳しいとかじゃないです。佐久間 未散 (24)… 渋谷vanillaの売れっ子キャバクラ嬢。弟の司法試験合格 と父の借金返済のために、今夜もせっせと水割りを作る。源氏名はミフユ(21) 佐久間 馨 (19)… 東暁大学法学部2年生。正義感が強く、未散に楽をさせてやるためにも弁護士を目指す。弟ながら未散の世話を焼く。佐久間 和明 (53)… 未散と馨の父親。元大手企業の役員。葛西 善光 (37)… 夜はコンビニで働きながら、馨と同じ大学に在学して弁護士を目指す。未散に想いを寄せる。岡本 茉莉花 (マリカ/ 24)… 未散の親友。東京のデパートの受付をしている。善光に想いを寄せる。丸山 英司 (35)… IT企業の社長。未散を自分のものにしようとする。 月野 保奈美 (20)… 未散と馨のハトコ。大阪からやって来て、二人の元に居候。馨に想いを寄せる。中澤 芽衣 (メイ/ 25)… 渋谷vanillaのナンバーワン キャバクラ嬢。未散にライバル心を燃やす。源氏名はアヤノ(22) 早乙女 葵 (20)… 桃園女子大3年生。馨と交際する。松中 裕也 (19)… 馨と同じサークル。東條 政宗 (27)… 和明が勤める会社の社長令息。父親の会社で働いている。未散の元婚約者。蓉子 (42)… 銀座のマダム。長年英司と関係している。エリ(20)… 葵の友人。酔っ払い (48)… コンビニで未散にからむ。銀行員 (42)… キャバクラで未散にからむ。若者たち (17〜23)… 夜道で未散にからむ。 *このプロットはフィクションであり、登場人物・学校・店・企業などは架空のものです。話している関西弁も架空です。第1話『ミフユ爆誕!!』第2話『脱・お嬢』第3話『縦列駐車にコツなんかない』第4話『接触事故を起こしたら即通報』