リズです!
テンポがよい! 人物描写がよい!
あらすじはWikiか公式で確認してください。とはいえ、あらすじ通りに受け取ってはいけない作品だと思います。この映画は、重い題材を扱っているようで、完全な喜劇でした。
もちろん、考えさせられるところもあります。
主人公のミルドレッドが3枚の看板を立てたことで、ドミノ倒しのように怒涛の展開が繰り広げられます。その滑稽さと悲しさと激しさ。これぞ人間ドラマです。
『こういう人間』は『こういう行動』をとるもので、『こういう結末』になるものだ。その点に関して、納得のいく内容です。
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とにかく笑えるシーンが多いのですが、日本人的な笑いではないかも?
(笑ったら不謹慎?みたいに真面目に構えちゃダメw)
監督はイギリス人のマーティン・マクドナー。Netflixオリジナル作品『ブラックミラー』と似た種類の『笑い』だなと思いました。こちらもやはり英国制作で、アメリカ的な笑いとも一線を画しています。
悲しさや凄惨さが滑稽に感じられる、というところは『ファーゴ(1996)』を思い出させるのですが、主演が同じフランシス・マクドーマンドでした。彼女は今作でアカデミー主演女優賞を受賞し、エミー賞&トニー賞の受賞歴があるため、演劇三冠王になったようですw
おバカで差別主義者の巡査・ディクソンを演じたサム・ロックウェルも今作で助演男優賞受賞!ふたりとも、当然の受賞だなと頷ける名演でした。
そんななか、私が注目したのはディクソンの母親です。このおかん、おバカで呑んだくれで悪知恵も働くんです。亀を膝に乗せて寝落ちしている姿が、もはや愛らしかった!
で、この役を演じたサンディ・マーティンさんですが、「このひと、よく見かけるなぁ」と思ったら。私が見たドラマのうち8本にご出演されていました。アメリカのドラマが好きなひとは、顔を知ってるんじゃないかな。
この女優さんを始め、脇を固める俳優陣も実に素晴らしかったです。
ひとつ気になったのは、世界の狭さです。このミズーリの田舎町には一軒しかバーがないの?病院も病室もレストランもいっこだけ? ってくらい、登場人物がバッタリ鉢合わせするw
この点は、マクドナー監督が舞台を多く手がけている、ということで「なるほど」な感じです。舞台は密室感が漂いがちですもんね。でもシーンチェンジのある映画という媒体では、ちょっと不自然かな?と思ってしまうw
でも、このバッタリのおかげで、テンポの良さが保てているのだと思います。
もう劇場公開は終わっているかもしれませんが、配信やらで是非とも観て戴きたい一本でした。
ちょいちょい笑えるんで、映画館で声を出して笑えない方はご自宅で♪
この映画から得た教訓は、ヘッドフォンをしたまま読み物をしていると、どんな危険にも気づけないゾ!……ってコトww
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