日本で一番ポピュラーな絵画って何だろう? と考えてみると、やはりムンクの『叫び』が一番ポピュラーな絵画になるのでしょうね。絵文字『😱』にもなっているので、老若男女に知れ渡っているのではないでしょうか。
先日、東京都美術館にて催されている『マティス展』に行ってきました。マティスは「カワイイ」し「オシャレ」だし、とても目の保養になりました。僕はとても好きな画風です。ところが、マティスは20世紀を代表する天才画家の一人であるにも関わらず、日本における人気や知名度はピカソ、ゴッホ、ゴーギャン、ムンクetc.よりも一段落ち、といった感じがします。これは一体なぜなんだろう? と、夜も寝ないで考えてみたのですが、これは日本人の国民性に原因があるのではないでしょうか。
日本人の国民性を一言で表すなら「勤勉」や「真面目」といわれています。その勤勉性や真面目性はアートに対する姿勢にも表れていて、「カワイイ」や「オシャレ」はチャラい、チャラいもんは芸術として認めない、という頑固な人が一定数いるという事なのでしょう。また、芸術家とはムンクやゴッホの様に、苦悩や絶望、その天才性からくる狂気などを表現するべきだ、と考えている人も多いのではないかと思います。苦悩・絶望・狂気をテーマにした純文学作品に人気が集中するのがその証といえますね。
真面目すぎると、自由な発想にブレーキをかける事にもつながります。それはとても窮屈な、前時代的なファシズムにもつながりかねません。事実、ヒットラーは気鋭の絵画を『退廃芸術』と糾弾し、デストロイの限りをつくしましたね。もちろんマティスも押収対象になりましたし、日本人の大好きなムンクの作品も80点以上がナチスに押収されたといいます。思わず「叫び😱」声をあげたくなる悲惨なエピソードです。
てなわけで、真面目なみなさまは、たまには不真面目になって、チャラチャラとカワイイやオシャレを楽しんだ方が精神的にも思想的にも健全性を保たれるのではないでしょうか。なんか私の不真面目性を正当化するみたいになってしましいましたね。あっ、どうも岩崎(チャーリーの飼い主)です。
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