サンキュータツオさんの【ヘンな論文】(角川文庫)を読んで

 寝付きが非常に悪い僕は、布団に入ってから寝落ちするまで、ただひたすら本を読んで夜を過ごすのですが、たまに面白い本に出会うと読書に夢中になるあまり、いつの間にか朝を迎えてしまう事があります。今回読んだ本は久々に笑いながら読んだな~。そして気がつくと朝に…。あっ、どうも岩崎(♂)です。

 アカデミズムの世界では、あまり日の目を見ない珍論文がたくさん存在している様です。そんな珍論文のコレクションをライフワークとしているのが “学者芸人” サンキュータツオさんです。今回ご紹介させていただく本は、そんなタツオさんが面白おかしく珍論文を紹介・解説している【ヘンな論文】(角川文庫)という本です。

 まずはタイトルからして面白いでしょ~。 普通に生活している人は、学者さんが真面目に研究し、一生懸命に書いた論文が “ヘン” なわけがない、という先入観を持っているはずですが、本当にヘンなんですぅ! 

 いやいや、ちょっとオーバーに表現しているだけでしょ!? と思われた方も多い事でしょうから、【ヘンな論文】で紹介されている13の論文を目次から “コピペ” したのでまずはご覧ください↓

一本目  「世間話」の研究

二本目   公園の斜面に座る「カップルの観察」

三本目  「浮気男」の頭の中

四本目  「あくび」はなぜうつる?

五本目  「コーヒーカップ」の音の科学

六本目   女子高生と「男子の目」

七本目  「猫の癒し」効果

八本目  「なぞかけ」の法則

九本目  「元近鉄ファン」の生態を探れ

十本目   現役「床山」アンケート

十一本目 「しりとり」はどこまで続く?

十二本目 「おっぱいの揺れ」とブラのずれ

十三本目 「湯たんぽ」異聞

 大丈夫か!? 日本のアカデミズムよ! と思われた方も多いでしょうが、各論文を書かれた先生方はいたって真剣に日々研究されている方々なのです。

 まず男性諸兄の目に入ってくるのは十二本目の『「おっぱいの揺れ」とブラのずれ』ですよね。「なんて羨ましい研究をしとるんじゃい!」と思われたでしょうが(もちろん僕も思った)、「ブラのずれ」は女子にとっては「あるある」のお悩みなんでしょうね~。そんな女性陣の悩みを解決すべく、おっぱいとブラについて日々研究をされているのでしょうが、“縦揺れ” だの “横揺れ” だの「地震じゃねーっつーの!」とツッコミ(というか、やっかみ)を入れたくなるのは僕だけではないでしょう。

 七本目『「猫の癒し」効果』は、猫様の奴隷として生きている僕にとっては「んな事たぁ、研究なんぞせんでも経験値として十分分かっとるわい!」と思ったもんですが、猫様の研究を一生懸命やっている学者さんがいると思うと微笑ましいです。学者の先生も猫様に対してはきっとニャンニャン語になっている事でしょう。

 サンキュータツオさんといえば、お笑い芸人でありながら大学で講師を務めるという “ヘンな存在” です。芸人さんとしてのキャリアのスタートは「浅草お兄さん会」という浅草キッドさんのライブだったと思いますが、タツオさんの文章には「キッドさんの遺伝子を引き継いでるわ~」と思わせる表現が節々で見えます。例えば三本目の『「浮気男」の頭の中』で、「不倫は文化だ」と言った例のあの人の事を “裸足の王様” と表現するあたりはキッドさんの流派だな~とつくづく感じました。

【ヘンな論文】の続編ともいうべき【もっとヘンな論文】もすぐにでも読んでみたいのですが、眠れなくなると困るので、翌日に何の予定も入ってないゴールデンウィークの真ん中辺りの楽しみとっておこうと思いまーす。

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