コロナ禍以降のここ数年、お昼ご飯の時くらいはホンワカした気分で食事をしたいと思い、某動画配信サービスで『まんが日本昔ばなし』を見ながらモリモリご飯を食べていますが、最近とても気になる存在がいます…。
それは〝キツネ〟です。
昔ばなしで登場するキツネは、時に人を化かしたり、時には神の眷属(お稲荷さんとか)として村人に福をもたらしたりと、二面性を持って描かれています。
人を化かすキツネは女狐であることが多く、神社や洞穴(おそらく古墳の横穴)、河原などを棲家にし、村の若い男と逢引きしたり、旅の男と一夜の情を交わしたりしています。その生息域や、人との関わり方から思いますに、白拍子や渡り巫女などの〝流浪する中世芸能民〟と村の若い男の悲恋話が昔話に変化して語り継がれてきたのでしょうね。その際、流浪する芸能民をキツネに象徴させて表現したのでしょう。キツネは人里近くに現れ、いつの間にか消えていくというその習性が、流浪する芸能民とオーバーラップさせやすかったのでしょうね。いつの間にか住処から消え去る芸能民に対し「キツネに化かされた」という感情を持った人も多くいたことでしょう。
昔ばなしのキツネに興味を持ち、講談社現代新書の『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか(著:内山 節)』という本を読んだのですが、日本では1965年以降、キツネにだまされたという人はいなくなったそうです。あっ、どうも岩崎(チャーリーの飼い主)です。
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