『ウエストワールド(HBO)』S1 のレビュー。

台風は大丈夫でしたか? 猛暑が戻るのも不安ですね。

リズです♪

特に見たい番組がないとき、わたしはITV版の『名探偵ポワロ』か『ミス・マープル』の録画をつけっぱにしています。色調が落ち着いていて、静かで、殺人事件が起きるから、です。

そして気づきました。ポワロの『五匹の子豚』とマープルの『動く指』に同じ女優が出ているな、と。個性的な美少女、タルラ・ライリー。ポワロ出演時は17歳だったようです。

「このひとはいまなにしてるんだろ?」と調べたら、現時点(2018/08) 32歳で活躍中。そして、彼女の最近の出演作が、HBOのテレビシリーズ『ウエストワールド』でした。

この作品自体は知ってたんだけど、私は西部劇が苦手なのでスルーしていました。でも観始めたらSF色のほうが強かったので助かった。

……と、いうわけでS1をレビュー♪

ネタバレしちゃうと台無しなドラマなので、気をつけます。


このドラマについて母に話したら、「それってユル・ブリンナーが出てる映画じゃない?」と言われ、調べてみたら確かに! 1973年公開の同名映画のリメイクと判明しました。『ER』『ジュラシック・パーク』でも知られるマイケル・クライトンの脚本・初監督作品。

最新科学による体験型テーマパークでの暴走〟という本作のテーマが、のちに『ジュラシック〜』に活かされたそうです。

現代のCG技術であれば、リメイクとして最高の題材じゃないかな。

このドラマはAmazon Prime Videoの会員なら、S1の吹替版が全話無料で観られます。S2はスターチャンネルで放送中 (私はS2を観ていません/ 真田広之、菊地凛子ら出演の『ショーグンワールド』が舞台だそうです)。


S1のプロットをさらっと説明しますね

  • 舞台は西部開拓時代を体験できるテーマパーク『ウエストワールド』。
  • そこでは、人間と見分けのつかない人工生命体(AI)・ホストが暮らしている。
  • 客(ゲスト)は彼らを殺す(壊す)こともできるが、ホストはゲストに危害を加えることができない(撃ってもダメージを与えられない)。
  • ホストは〝自分が人間だ〟と思っている。死んだり傷ついたときには、躯体も記憶も修復・再起動される。
  • 運営側によるシナリオが幾通りも設定されており、ホストは無意識に〝役〟を演じている。

観始めたときの第一印象は「体験型ドラクエだな」です。DQのように、プレイヤーが村人に話しかけると展開が貰える。そのためだけに村人は存在してる。

で、『ブレードランナー』よろしくAIに自我が芽生える。お約束通りの反乱に向けて、不穏がクレッシェンドしていきます。


製作陣はジョナサン・ノーランブライアン・バークJ・J・エイブラムスら。B.バークは『LOST』製作総指揮。J.ノーランとJ.エイブラムスは『PERSON of INTEREST 犯罪予知ユニット』でもタッグを組んでいますね。エイブラムス作品なので上記2作と同じく、制作会社はBAD ROBOT

作風は上記2作と違い、テンポが遅め。ディテールに凝っている感じ。J.ノーラン脚本/監督の第1話は、短編映画のように纏まっていました。


テンポが遅くてもグイッと引っ張られるのは、キャスティングゆえ、でしょう。

アンソニー・ホプキンスエド・ハリスですもの。もう、出てきただけで作品が支配されちゃう。圧倒的じゃないか


軸になっている部分はやはり人間とAIの線引きで、〝誰が人間で誰がAIかという謎解き要素もアリ。タイムラインのトラップもあるので、中盤以降に驚きの真相も明かされます。

……これ以上は話せない……ネタバレしたらヤバイ。

↑S1の公式トレイラー。


特筆すべきは、オープニングシークエンスの完成度です(記事の一番下に貼ったよ! )。

劇場版『攻殻機動隊(1995)』のOPや、BjörkAll is Full of Love(1997)』のPVを思い出します。

↑Björk『All is Full of Love』。再生できなかったら『YouTubeで見る』で飛んでください。

無機質だからこそエロティック。好きです。↓映画『エクス・マキナ(2015)』も同じ感触でした。


と、いうわけで。アンドロイド好きにはたまらない『ウエストワールド』

映像、シナリオも練られているし、ホプキンス&ハリスだけでも一見の価値あり、だと思います。私はイッキ見できました。

手を出すキッカケとなったタルラ・ライリーさんは、というと……中盤と終盤にチラッ。S2からレギュラーだそうです♪ 相変わらず美人でしたぁ(*´∀`)ノ

特筆したOPは、コチラ! 

毎回、スキップせずに堪能しました。音楽もいいね。

HBO『ROME(ローマ)』、『Carnivàle』、『ゲーム・オブ・スローンズ』のOPも手がけたElasticが製作、だそうです。美しい!


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