クーラーをつけたまま寝る季節は、窓を閉めっぱなしで寝るので、いつもより「シーン」としています。その静けさは、世界との接点が絶たれた無時間の空間の様です(〝無〟時間に空間があるのかは知りませんが)。私は静かなのは嫌いではないので、それはそれで好ましい空間です。
そんな事を考えていたある日の夜、私は寝る準備をしている時に、ふと気がつきました。
「ベッドって四角いなぁ」。
ベッドに寝転び天井を見上げると、天井も四角いです。壁を見れば壁も四角いし、窓を見れば窓も四角い。周りを見渡せば、PCのモニタやTVの画面、本棚やそこに入っている本 etc…。
私はその夜から、無時間の時刻になると、ある種の錯覚に見舞われる様になりました。私はキュビズムの世界に迷い込んでしまったのではないか? と。
世界との接点が消失した静寂のキューブ。朝起きてカーテンを開け、外の風景を確認するまで、世界は確定していません。
シュレーディンガーの箱の中で存在が確定している(少なくとも、指差し確認できる存在)のは、私とチャーリーだけです。無時間の空間内で、隣で寝ている神獣のようなチャーリーの背中をポンポンしながら、私はただただ驚くことしかできない夏の夜を過ごしています。あっ、どうも岩崎(チャーリーの飼い主)です。
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