先週、SOMPO美術館で催されている『大正イマジュリィの世界』展に行ってきました。『大正イマジュリィの世界』って聞くと、なんだかカタカナ多めで身構えるかもしれませんけど、行ってみると「あの時代の空気感」をそのまま吸える、ちょっとしたタイムトリップなんです。雑誌や絵葉書、ポスターや装幀。どれも大正時代の「かっこいい」と「かわいい」と「ちょっと怖い」が一緒くたに詰まってて、妙な気分にさせられます。いわば、大正時代のポップカルチャー。まるで、三人組でやってるガールズ・パンク・バンドみたいな雰囲気でした。
竹久夢二の描く女性たちは、美人なんですけど、普通の美人とは違う感じがします。別れ話のあった夜、深夜のバーで電気ブランを飲んでいるような、切ないけど妙に色っぽい、そして絶妙にほっとけない顔をしてます。そこに大正の恋愛模様とか、ちょっとした人生の哀愁がにじみ出てるんですよね~。なんか「語りかけたい」感がします。
で、怪奇美のコーナー。これがまた、うっとりするくらい綺麗なのに、帰り道にちょっと振り返りと、首を絞められそうな不穏さがある。耽美とグロテスクが手をつないで夜道を歩いてるような感じ、と言えば伝わるでしょうか。美しさの中にちょっとした毒があって、その毒がクセになる…。
で、最後は常設展示の「ひまわり」を見て終了。帰りにミュージアムショップで無駄に買い物してしまったあたり、結局、大正と同じくらい現代消費社会にも毒されてるな…って思いました。あっ、どうも岩崎(チャーリーの飼い主)です。
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