土曜の夜、六本木方面行きの大江戸線に乗ると、その車内は外国人やイチャつくカップルが大勢乗車していて、何やかんやと賑やかなもんです。そんな状況の車内で今回ご紹介させていただくプチ鹿島さん著【芸人式新聞の読み方】(幻冬舎文庫)を読んでいたところ、僕は思わず声を出して笑ってしまいました。周りにいた外国人の方々からしたら「クレイジーなジャパニーズが電車内でクスクス笑っていやがるぜィ」と思った事でしょうが、意識低い系の僕は特に反省する事もなく目的地でしれっと下車した次第です。あっ、どうも岩崎(♂)です。
僕が10代の頃は、深夜番組内でビートたけしさんと高田文夫さんが東スポの一面を見ながらゲラゲラ笑っているシーンをよく目撃したもんですが、新聞を笑いの介在に使っているその姿はとても大人に見えました。「オレも新聞で笑える様なハイブロウな大人になりた〜い!」 なんて羨望の眼差しでTVを観ていた10代の頃の事を昨日の事の様に覚えています(ちなみに最近の事はよく忘れます)。
【芸人式新聞~】も「新聞で笑う」という根本部分は同じなのですが、ただ見出しの文言や内容のトンチンカンさで笑うのではなく、そこからさらに進化した切り口での新聞の楽しみ方を教えてくれています。【芸人式新聞~】の概略を簡単に説明させていただきますと、大手の新聞やスポーツ新聞・タブロイド紙を擬人化(キャラ化)して読み比べ、エンタメ目線で楽しもうという知的遊びの提唱なのです。
腐女子のお姉様方は様々な物を擬人化(最近では赤血球や白血球までも)して萌えている様でございますが、新聞を擬人化して楽しむってのは「なるほど!」と、思わず膝を叩いてしまいました。各新聞社にはそれぞれ個性(主義主張、思想)がありますからね~。
そんな個性豊かな新聞キャラ化で一番笑ってしまったのは『日刊ゲンダイ』ですよ! 毎日怒って小言ばかり垂れている『日刊ゲンダイ』を “師匠” とキャラ化する事により、その過激で硬派な紙面がエンタメワールドにトランスフォーム! 安倍首相を「ボンクラ」「嘘つき」と表現したなんてのは正に師匠のお説教! この部分で大江戸線車内で笑っちゃたんですよ! 僕は!!
さらに【芸人式新聞~】では、これからゲンダイ師匠を楽しみたいと思った人向けに、ゲンダイ師匠がよく使うフレーズをまとめた『ゲンダイ用語の基礎知識』というパートまで設けた親切設計。東スポの一面だけがエンタメだと思っていた皆様、今日からはゲンダイ師匠のお小言も要チェックです!
また、芸能スキャンダルがお好きな方には、各スポーツ新聞社の芸能事務所御用記者が書く記事を時系列で追って(いわゆる情報戦)読み比べる事により、新たな真実(らしきもの)が見える(例えばSMAP解散問題)メソッドもレクチャーされているので要必読! 僕が思ったのは、 前田vs.アンドレや橋本vs.小川などのセメントマッチの “関係者” の証言が食い違っている案件は、このメソッドで検証したら面白いのでは!? なんて思ったりしました(もっとも、前田vs.アンドレは “中の人” 前田日明が雄弁に語っちゃってる感がしますが…)。
なんせ皆様も職場や学校などの身近にいるキャラに新聞を当てはめて読み比べてをしてみたら、電車内でクスクスできるかもしれませんよ~ん。
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